ここは元から若者の街。そもそも40過ぎたオッサンが来ていい場所じゃない。解ってはいるつもりだ。
だいたいが、渋谷駅周辺の人ごみが苦手だ。
昔はスクランブル交差点を踊るように渡ったもんだったが、今じゃ人にぶつからないようにオドオドと渡ることしか出来ない。歳を取るってそういうことなんだろうか?
とりあえず、若者たちでごった返す駅前の喧騒を尻目に、スペイン坂方面へと歩道を進む。ちょうど会社の退勤時間なので、人の流れに逆行する形になる。歩きづらいったらありゃしない。
シブヤ西武の前を通り過ぎ、マルイシティを右手に見つつスペイン坂を上る。
こんなところにApple Storeがあったのか。そんな事を思う余裕すらあるのが不思議だ。
これから過酷な試練が待ち構えているというのに、お気楽なもんだな。
ひとり反省しつつも歩みを進める。パルコパートワンを過ぎた交差点を左に折れると、今日のイベント会場は目と鼻の先だ。
暫しビルの前で立ち尽くし、階下へと続く中の様子を伺ってみる。
開場時刻にはまだ間があるので、シャッターも半開き、店もまだオープンしていないようだ。
今日の会場はこのビルの地下にあるみたいだ。
潜入捜査の鉄則として退路だけは何とか確保しておきたかったが、ビルの裏手に回ってみても外階段のような気の利いた設備は見当たらない。1Fはホテルが入っているようなので、地下からの出入り口はここ以外に期待できそうにもない。
ボクは、おもむろに腰に手を当てて、相棒のSIG SAUER P229Rの感触を確かめた。
いざという時に頼りになるのはコイツだけだ。
13発の.357SIG弾の装填を確認してから出かけたはずだから、後はセーフティーを外せば、いつでも臨戦態勢に移行できる。
頼むぜ、相棒。
平和な日本、しかも東京のど真ん中=渋谷で、できればこんな物騒なものは使いたくないのだが、自分の命は自分で守るしかない。代償に自分の命を差し出せるほど馬鹿じゃない。
よく先輩からは、「例え成果が得られなくとも、生きて帰って来ることに意味がある」と言い聞かされたもんだ。
いまじゃ同じセリフを一言一句違わずに若い後輩たちに伝える立場になってしまった。
渋谷の似合わない年齢になるって事は、そういう事なのかも知れないな......。
今日ここ渋谷で、「ブロガー」と称する謎の集団による非合法的な集会が開かれるという。
普段は地下に潜り、その行動は一切不明な謎の集団であり、今日ここ渋谷の一角でどんな闇取引が行われるかはまだ判らない。
裏社会の情報をインターネット上にまとめている「NAVERまとめ」にひっそりと掲載されていた今回の取引参加者リストを見る。
[「必ず結果が出るブログ運営テクニック100 プロ・ブロガーが教える“俺メディア”の極意」オフ会参加者] - NAVER まとめ
それぞれの活動拠点となっている闇サイトの一覧表がこれだ。
名の知れた「プロブロガー」と呼ばれる首謀者を筆頭に、全国各地から「ブロガー」という地下組織に属するヤツらが、何だか怪しげな行動とともにここに集まってくるという情報は、個人的に雇っている情報屋から仕入れたネタだった。吸いかけのハイライトにC万円札を仕込んで箱ごと渡し、仕入れた貴重な情報だ。ハズレだったら承知しない。
集会の会場の出入り口は通りに面しており、1Fにはホテルの他に、AVIREXの店舗が入っている。店のホームページも見たが、普段は普通の飲み屋としての営業形態をとっているらしい。
INFORMATION | NOS ORG(ノス オルグ)
ここが今日の謎の組織集団「ブロガー」たちが集まると言われている会場だ。
合法的な集会と見せかけておいて、闇で何をするか解らない、ヤツら「ブロガー」の常套手段はお見通しのつもりだ。
渋谷はかつて、暴走族、ヤクザ、チンピラ、チーマー、そんな輩が蔓延った街だ。
渋谷センター街が「バスケットボール・ストリート」という呼称に変わったとしても、相も変わらず怪しげな客引きや女子高生を呼び止める金髪の若い男が路上に目立つ。
いたいけな若者たちが悪の道へと染まる、そんな場面を目の前で見るのは、もうたくさんなんだっ!
近くのファミレスで時間をつぶしていたが、予定の開場時刻が迫っていたので、慌ててコーヒーを胃袋に流し込む。本来は潜入操作前のコーヒーは利尿作用の関係で御法度なのだが、220円でおかわり自由というリーズナブルさについつい我をわすれてしまった。幸先が悪いぞ。
再び会場へと下る階段の前に立つ。一つ深呼吸をし、意を決して階下へと続く階段を一歩一歩慎重に降りていく。
中はきっと暗いはずだ。耳をつんざくような大音響が鳴り響いている事だろう。そうやって、今日この場所で繰り広げられる様々な出来事をうまくカモフラージュするに違いない。
階段を降りきると店の入り口に受付が設けられていた。申し込みの時に決めたコードネーム「ひろさの(@Hirosano)」であることを告げ、指定の会費を支払う。
脇に座る男性が今回の主催者、いわゆる「プロブロガー」の……確か @kogureと名乗る男だということは長年の勘で解る。かなりの手練れとみた。
受付を済ませ、会場へと足を踏み入れる。
よしっ!いざ潜入捜査開始だっ!
あれ?あれれ?
意外と明るいのね......。
しかも音楽の音量も控えめで......。
はい、ということで今回も始まりました。
毎度どうも、さいたまの孤高のωブロガーこと、ひろさの(@Hirosano)です。
いやー、長い前振りでした。単なる思いつきで始めてみたらノリノリになっちゃって、結構長めに書いちゃいました。
当然ながら、全てフィクションですよ、フィクション!
シャレですからね。
ということで、今回は先日行われましたブロガー限定イベント「必ず結果が出るブログ運営テクニック100 プロ・ブロガーが教える“俺メディア”の極意」出版記念オフ会へ参加してきましたので、その様子なんかをお送りしようと思ったんですが、実はあんまり書けることもないんで、前置きに力を入れてみた、というわけです。
ボクもそうなんですが、顔や本名を晒すのはNGって方も多いですし、お話した内容もオフレコ部分もあれば酔っ払ってボンヤリとしか覚えてないという諸事情なんかもありまして。
ちなみにハードボイルド風じゃないホントの事を書くとですね、こんな感じです。
- 渋谷がどこもかしこも混雑していたのはホント。
- 渋谷が若者の街で、ボクみたいなオッサンが気軽に来るところじゃないのもホント。特にスーツ姿はいただけない。
- 腰に手を当てて確認したのはガラケーがマナーモードになってるかどうか。
- 出先で早めに打合せが終わっちゃって、会社に戻るのも何だから、渋谷に17時過ぎ(2時間前!)に到着して暇を弄んでいたのは内緒。
- 仕方がないからデニーズに行って、ホットコーヒーおかわり自由220円ガブガブ呑んで、タバコ吸いながら前回のブログ書いてたのはブロガーの鏡。
- Twitterで0次会やってるのを知りつつも、お初の方々ばかりだったので、近くにいるのに躊躇していけなかった小心者。
- 開場時刻になって会場に行ったけど一番乗りではなかったので残念。
- ボクが受付に行ったときにはホントに@kogureさんが座ってた。
- 意外に年齢層が若めで、スーツ姿のオッサンは見当たらなかったから、隅の方で小さくなってた。
「煩悩」と「妄想」を間違った回を読んで下さった方がいらしてビックリしましたよ。
主催者のお二方、@kogureさんと@isloop さんには、真っ先にご挨拶して名刺交換させていただきました。ボクもさすがにサラリーマン、名刺交換だけは得意です!
さらに、念願の@sta7kaさんとの「友情のシルシ&ハグ」も敢行しました。最初「友情のシルシ」間違ってごめんなさい。
あと@ttachi さんとも名刺交換して「同級生」だってことも確認できました。デカかった。
ってなところで一応満足しちゃった。皆さんブログでも顔を晒している人は少ないので、誰が誰だかわかんない。お知り合い同士で和気あいあいと話してる中に「ご歓談中のところ失礼します」ってな感じでスーツ姿のオッサンが会話に割って入るのも「何だか不粋だな......」なーんて思ってね。
その後はビールを何杯か飲んで、@kogureさんがオススメって仰ってた「白州のハイボール」もしこたま飲んで(写真撮るの忘れた)。
いつもブログを拝見して一方的にお世話になってる方々数人を探しつつ、ただひたすら立ったまま飲むだけ。
たまたま同じスタンディングテーブルでご一緒させていただいた、ボクよりも目上のベテランブロガー@fujita244さんとスーツ姿のオッサン同士(失礼!)でお話させていただいてました。
そんな中でも、たまたまハイボールを取りにカウンターへ行ったときに見つけた「OZPAの表4」の@OZPAさんとも名刺交換できたし、「NANOKAMO.blog」の@kuroji1987さんともお会いできた。
ま、これで当初の目的はほぼ果たせたかな。
名刺交換も20人くらいの方とさせていただきました。この週末にブログ拝見してRSS登録させていただきますね。Twitterもフォローさせていただきます。
ブログってかなり前からあるメディアだけど、ブロガーが100人も集まって、すごい熱気を感じて、ブログもまだまだ捨てたもんじゃないなって思いました。確かそんな事も話してましたよね。
たぶん今日あたりにAmazonからこれがウチに届いてるはずです。
この週末、あいにく天気は悪そうなんで、家でジックリ読もうかと思います。
PosterousがTwitterに買収されてどうなるか判らんから、この本読んで本格的にドメインとか取得したりWordpressとか勉強したりしてみようかな......。
ってなことで、今回はここまでっ!
(おわり)